開発許可制度の概要2015/04/12作成(群馬県を基準にしております)

1.制度の趣旨

昭和30年代後半から昭和40年代にかけての高度経済成長の過程で、人口や産業が都市に集中する現象が生じましたが、このような状況の中、郊外部において無秩序に市街化が進んだり、道路や公園といった安全で快適な都市生活を営むために必要不可欠な施設の整備が行われないままに市街地が形成されるといった弊害が起きました。
開発許可制度は、都市計画で定められる、いわゆる線引き制度の実効を確保するとともに、一定の土地の造成に対するチェックを行うことにより、新たに開発される市街地の環境の保全、災害の防止、利便の増進を図るために設けられた都市計画法上の制度です。
市街化区域及び市街化調整区域の区域区分(いわゆる「線引き制度」)を担保し、良好かつ安全な市街地の形成と無秩序な市街化の防止を目的としています。

2.開発行為の定義

開発行為とは、主として、
  1. 建築物の建築
  2. 第1種特定工作物(コンクリートプラント等)の建設
  3. 第2種特定工作物(ゴルフコース、1ha以上の墓園等)
の建設を目的とし た「土地の区画形質の変更」をいいます。

3.許可権者  『 8.開発許可の申請等の提出窓口 』 参照

  1. 都道府県知事、政令指定都市の長、中核市の長、特例市の長(法第29条)
  2. 地方自治法第252条の17の2の規定に基づく事務処理市町村の長

4.規制対象規模






線引き都市計画区域 市街化区域 1000m2以上
(三大都市圏の既成市街地、近郊整備地帯等は500m2
 ※開発許可権者が条例で300m2まで引き下げ可
市街化調整区域 原則として全ての開発行為
非線引き都市計画区域 3000m2以 上
 ※開発許可権者が条例で300m2まで引き下げ可
準都市計画区域 3000m2以 上
 ※開発許可権者が条例で300m2まで引き下げ可
都市計画区域及び準都市計画区域外 10,000m2(1ha)以上

5.規制対象外の開発行為

  1. 図書館、公民館等の公益上必要な建築物のうち、周辺の土地利用上支障がないもののうち、建築のためのもの
  2. 土地区画整理事業等の施行として行うもの  等

6.開発許可基準

1)技術基準(法第33条)
道路・公園・給排水施設等の確保、防災上の措置等に関する基準です。
→地方公共団体の条例で一定の強化又は緩和、最低敷地規模に関する制限の付加が可能です
2)立地基準(法第 34条)‥市街化調整区域にのみ適用されます。
市街化を抑制すべき区域という市街化調整区域の性格から、許可できる開発行為の類型を限定しています。
例 イ 周辺居住者の利用の用に供する公益上必要な施設又は日用品店舗等日常生活に必要な施設の用に供する目的で行う開発行為(第1号)
農林水産物の処理、貯蔵、加工のための施設の用に供する目的で行う開発行為(第4号)
地区計画等の内容に適合する開発(第10号)
市街化区域に近隣接する一定の地域のうち、条例(開発許可権者が統轄す地方公共団体が定める。以下同じ。)で指定する区域において、条例で定める周辺環境の保全上支障がある用途に該当しない建築物の建築等を目的とする開発行為(第11号)
開発区域の周辺における市街化を促進するおそれがないと認められ、かつ、市街化区域内において行うことが困難又は著しく不適当と認められる開発行為として、条例で区域、目的等を限り定めたもの(第12号)
開発区域の周辺における市街化を促進するおそれがないと認められ、かつ、市街化区域内において行うことが困難又は著しく不適当と認められる開発行為で、あらかじめ開発審査会の議を経たもの(第14号)

7.建築等の制限

市街化調整区域のうち、開発許可を受け た土地以外の土地においては、開発許可権者の許可を受けなければ一定の建築行為をしてはなりません。
(1)技術基準(令第36条第1項第1号)
排水施設の確保、防災上の措置に関する基準
(2)立地基準(令第36条第1項第3号)
市街化を抑制すべき区域という市街 化調整区域の性格から、許可できる施設の類型を限定

8.開発許可の申請等の提出窓口

提出窓口は、申請地を所管している市役所や県の地域機関(前橋土木事務所、高崎土木事務所、中之条土木事務所、沼田土木事務所、太田土木事務所)になります。

開発許可の申請等の提出窓口一覧
申請地 提出窓口 備考
渋川市、北群馬郡榛東村、北群馬郡吉岡町、佐波郡玉村町 前橋土木事務所 (※注1)
富岡市、安中市、多野郡上野村、多野郡神流町、甘楽郡下仁田町、甘楽郡南牧村、甘楽郡甘楽町 高崎土木事務所 (※注1)
吾妻郡中之条町、吾妻郡長野原町、吾妻郡嬬恋村、吾妻郡草津町、吾妻郡六合村、吾妻郡高山村、吾妻郡東吾妻町 中之条土木事務所 (※注1)
沼田市、利根郡片品村、利根郡川場村、利根郡昭和村、利根郡みなかみ町 沼田土木事務所 (※注1)
みどり市、邑楽郡板倉町、邑楽郡明和町、邑楽郡千代田町、邑楽郡大泉町、邑楽郡邑楽町 太田土木事務所 (※注1)
前橋市 前橋市役所 中核市
高崎市 高崎市役所 中核市
伊勢崎市 伊勢崎市役所 特例市
太田市 太田市役所 特例市
桐生市 桐生市役所 事務処理市
館林市 館林市役所 事務処理市
藤岡市 藤岡市役所 事務処理市
(※注1) 開発面積や関連条文等に応じて、次のとおり事務分担が分かれています。

事務分担一覧
県庁処理 土木事務所処理(※注2)




法第29条
(開発許可)
開発面積10,000平方メートル以上及び法第34条第14号申請(開発審査会対象) 開発面積10,000平方メートル未満の申請(開発審査会対象を除く)
法第36条
(検査済証)
開発面積10,000平方メートル以上の検査 開発面積10,000平方メートル未満の検査
法第37条
(建築承認)
開発面積10,000平方メートル以上の申請 開発面積10,000平方メートル未満の申請
法第42条
(建築許可)
開発面積10,000平方メートル以上及び開発審査会対象の申請 開発面積10,000平方メートル未満の申請(開発審査会対象を除く)
法第43条
(建築許可)
開発面積10,000平方メートル以上及び令第36条第1項第3号ホ申請(開発審査会対象) 開発面積10,000平方メートル未満の申請(開発審査会対象を除く)
法第45条
(地位の承継承認)
開発面積10,000平方メートル以上及び開発審査会対象の申請 開発面積10,000平方メートル未満の申請(開発審査会対象を除く)
法第47条
(開発登録簿の写しの交付)
開発面積10,000平方メートル以上に係わるもの 開発面積10,000平方メートル未満に係わるもの
(※注2)前橋、高崎、中之条、沼田及び太田の5土木事務所を示します。